「おはよう、若君!」



私はそぅやって毎日、朝練を終えた想い人に挨拶をする。でも、彼は毎日挨拶する私を見
て、呆れたように「おはよう。」と簡潔に返してきた。でもさ、挨拶って結構重要だよね?
しかも隣なんだし、普通は挨拶を交わすよね!


彼の顔を凝視しながら、心の中で若君の表情への否定論を発言した。こうやって見ると、綺
麗な顔や身体に小さい傷跡をいくつか見つけ、彼がテニスを頑張っていることが直ぐに分か
った。若君は教科書などを机に丁寧にしまうと、彼は席に座り、愛読書を読み出す。少し柔
らかくなった表情に、私は見惚れ、吸い込まれていく。



、そんなに見られていたら本が読みずらいだろ。」

「ぇ?あ、あぁっゴメン・・・!!」



つい、見惚れてしまったキミの顔が私に向けられる。が、本に対する表情とは打って変わっ
て、さっきの呆れた表情に戻った。その変化に私は痛心した。本と私の格差が感じられたん
だけど...まぁ気にしないでおこう。



「若君て、テニスも読書も好きだよね。」

「読書は好きだが、テニスは下克上したい人がいるだけだ。」

「何で?テニス、楽しくないの?」

「練習中や試合中に『楽しい』なんて感情は出て来ないだろ。」

「そうかなー?相手を倒すのが楽しいんなら、それは好きってことでしょ!」



「はぁ。」と面倒くさそぅにため息をつかれる。でも、そんなところも私は好んでしまうから。
てか、ウチってもしやM?ま、まーないよね、そんなこと!

あ、そうだ。



「若君は私の好きなもの、知ってる?」

「知るわけないだろ。」

「そりゃそうか。んじゃ、教えてあげるよ!」

「?」



頬杖を付き、何かを探るように私を見つめるキミ。そんなに見つめられては、私の心臓が危う
いのだけれど。どんな表情を見せてくれるのかが楽しみで、少し意地悪い顔をする。






「それはキミだよ。」






私の発言に目を見開き、一瞬止まる若君。でも、直ぐに表情を取り戻したキミは、先程本に
見せた表情でもない、また別の顔をして優しくこう言った。










「俺もだ。」

































   



    (キミとの毎日が、少し傾きを見せ始めた?) (PS.これからもよろしく!)




















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        まさか初更新が日吉になるとはな...

        日常での不満から進展、みたいな感じのを考えましたw
        実は、日吉は下克上って言わせたいだけだったりします←

        こんなんですみません&生きててスミマセン!
        お目汚し失礼しましたぁぁぁッ。




        090912